レコードやCDを手放すことを考えるとき、私の場合、中には「あまり安いようなら手放したくないな」と思うものもあります。売買するときのアナログ盤の相場は株のようなもので、安定銘柄であるとそれほど価格は上下しないものですが、安定銘柄でなくなると、「昔はけっこう簡単に入手できたレコードなのに、今はこんなに高くなっているのか」と驚かされることがあります。最近、日本のポップスの山下達郎のアナログ盤を処分したのですが、CD化に伴う買い替えによる影響か、昔は中古盤屋でたたき売りされていたのに、今では思わぬ高額になっていて驚きました。

以前より高額となる印象が強いジャンルのひとつに、フリー・ジャズがあります。もともとの出回り数が多くないうえに、CD化が進まないことや、レコードで聴きたいというファンの多さなども影響しているのかもしれません。現代音楽やフリー・ジャズのレコードは、「売っても大したお金にならないなら、売るのをやめようかな」と思いがちなレコードの筆頭かもしれませんが、もしかすると高値が付くものが混じっているかもしれません。

今回は、意外と高値がつくかもしれないフリー・ジャズの人気レア盤をいくつかご紹介させていただこうと思います。

■Albert Ayler / the first recordings

初期フリージャズを代表するサックス奏者のひとり、アルバート・アイラーが1962年にストックホルムで行った初期ライブ録音です。もともとはプロモーション用に作られたプライヴェート盤であったものが、70年のアイラーの死の後になって、その衝撃的内容や初期録音という価値から、1973年にGRP Crescendo がリリースしたという経緯を持つ1枚です。アルバート・アイラー関連では『Holy Ghosts』というレア&未発表音源を収録したCD9枚組ボックスがリリースされた事もありましたが、この音源はボックスにも収録されていません。

すでにジョン・コルトレーンもオーネット・コールマンも体験していたにもかかわらず、初めてこの音楽を聴いた時は衝撃を受けました。まったく体験したことのない音楽であったのに、演奏している曲はスタンダード曲「I’ll Remember April」や、マイルス・デイビス「Tune Up」などの王道ジャズで、さらに驚きました。

日本盤がリリースされるなど、何度かリイシューされていることもあり、一時は手に入れやすい状態でしたが、最近は出回り数が減ってきています。内容もよくジャケットもかっこいい1枚ですので、今後また高額になっていくかもしれませんね。

■アート・アンサンブル・オブ・シカゴ / A.A.C.M., グレート・ブラック・ミュージックア・ジャクスン・イン・ユアハウス

フリー・ジャズ第2世代を代表するバンドのひとつ、アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(以下AEOC)のデビューアルバムです。ジャズが好きな方なら一度はAEOCの音楽を聴いたことがあるかと思いますが、このデビュー作は意外と知られていないのではないでしょうか。これが、たんに曲を演奏しているのではなく、ポエトリー・リーディングが挟まったり、全員で声を出したりと、アルバム全体でひとつの作品になっている劇的な展開で、とても面白いのです!

このレコードで比較的に手に入れやすいのは、BYG 定番の白いジャケットにミュージシャンの写真がレイアウトしてあるものです。しかし、1989年に日本のP-VINE が「P-VINE SPECIAL」と刻印されたジャケット違いのアナログ盤を300枚限定でリリースしたことがあります。これが、インカかどこかの古代文明ふうの怪しげなイコンがレイアウトされた銅色に輝くジャケットで、見た目も美しい貴重な1枚です。このP-VINE SPECIAL 盤は、今でもかろうじて入手できますが、すでに少しいい値が付き始めており、今後さらに高くなっていくかもしれません。

■高柳昌行 / 侵蝕(ECLIPSE)

日本のフリー・ジャズも、レア盤の宝庫です。日本のフリー・ジャズは、ライブハウスに聞きに来たお客さんは数人だったのに、その演奏がレコード化された途端に評判となって聴かれるようになり、レコードの評価が知れ渡ったころにはすでにレア盤で入手困難となってしまうというパターンがあります。これは、高騰化した日本人フリー・ジャズの激レアなアナログ盤として有名な1枚です。限定100枚生産、それでも昔は東京のモダーンミュージックなどで稀に入手できることがあったそうですが、モダーンミュージックが閉店した今、高額どころか見かけることすらありません。ようやく2019年12月にアナログ盤初復刻が決まったようですが、値段は定価で約7000円、それでもいずれプレミア化すること必至でしょう。

■望月治孝 / PAS

日本人アルト・サックス奏者の望月治孝が2014年に自主制作した幻の一枚です。発表されるとイギリスとフランスでまたたく間に評判となり、発表からひと月もしないうちに売り切れとなって入手困難となりました。フランスの音楽誌が望月の特集を組むほどになりました。

自主制作盤ということもあって日本では存在すら知られていないような状態ですが、のちに超高額となった高柳昌行『侵蝕』や阿部薫『なしくずしの死』も、最初はまったく知られていない状態でしたので、手放すにしても入手するにしてもこれから色々なドラマが生まれるレコードかも知れませんね。

ジャズのレコードは発売された国や時期などによって、ジャケット違いや数量限定販売のものがあります。こうしたレコードは、10年20年前なら日本の中古レコード店で安価に入手できたものでも、現在高額になっていることがあります。アナログ盤の整理をご希望なさっている方は、「昔安く買ったものだからあまり値が付かないだろうな」とあきらめず、そのジャンルに精通した買い取り業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。

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【1位】音機館レコード&オーディオ

ジャズ&ロックのレア盤・廃盤品の買取にとても強く高評価! ※クラシック(はCD,DVD,カセットのみ)の取り扱いだが買取価格は高い。

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総合評価 (4.8)
買取価格 (5.0)
スピード (5.0)
サービス充実度 (4.5)

■買取情報

出張買取 LPまたはCD100枚以上から(レア盤は10枚からでも可?)
宅配買取 ○(但し事前の連絡が必要)
店頭買取 オーディオのみ可(但し事前の連絡が必要)
買取ジャンル ジャズ、クラシック、ロック、アニメ、特撮ヒーロー系、各ジャンル専門スタッフが常駐(ヘヴィメタル、ハードコアパンクの知識豊富なスタッフも在籍している)
買取品目 レコード、CD、DVD、カセットテープ、オーディオ、音楽書籍&記念品etc
出張地域 大阪/兵庫/京都/滋賀/和歌山/奈良/三重/香川/徳島/愛媛/高知/鳥取/岡山/一部広島/一部島根/福井/石川

■店舗情報

店名 音機館レコード&オーディオ
電話番号 06-6447-6959
営業時間 12:00-21:00
所在地 大阪府大阪市西区 京町堀2-13-1 ギャラリー京町堀ビル611

【2位】ディスクユニオン大阪クラシック館

東京に本部を構えるディスクユニオンの大阪店。言わずと知れたレコード買取大手!

全国にチェーン展開する大手レコード買取・販売店。まさにレコード界のブックオフ的存在。スタッフのレコード知識も豊富でしっかりと査定してくれます。サービス面も問題ありません。但し査定に10日間ほどかかりました。クラシックのレコード買取に強かったです。

総合評価 (4.3)
買取価格 (5.0)
スピード (3.0)
サービス充実度 (5.0)

■買取情報

出張買取 CDなら500枚、LPなら1,000枚が目安
宅配買取
店頭買取
買取ジャンル ジャズ、クラシック、ロック、各ジャンル専門スタッフが常駐
買取品目 レコード、CD、DVD、音楽書籍etc
出張地域 関西全域、関東全域、他地域は要相談

■店舗情報

店名 ディスクユニオン大阪クラシック館
電話番号 0120-946-351(携帯電話からは 06-6809-3281)
営業時間 11:00~21:00(日・祝20:00)
所在地 大阪府大阪市北区堂山町15-17 ACTⅢ 1F

【3位】宅音便

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ジャズやクラシック~演歌・歌謡曲までオールジャンルで買い取ってくれるのがうれしい。従来になかったレコード屋さんで、ヤフオクに特化しており、売り切り・安売り均一価格スタート販売スタイル。スタッフの知識はあると思われるが、買取価格はあまり高くはないと感じました。但し、他店で買い取ってもらえなかったものなども買取可能なこともあると思われる。歌謡曲やクラシックレコードの買い取りに強い。

総合評価 (4.3)
買取価格 (4.0)
スピード (4.5)
サービス充実度 (4.4)

■買取情報

出張買取
宅配買取
店頭買取
買取ジャンル オールジャンル
買取品目 レコード、レーザーディスク、CD、DVD、カセット、オーディオ、映像機材etc、スタッフは多そうだが各ジャンルの専門スタッフがいるかは不明。
出張地域 兵庫/大阪/京都

■店舗情報

店名 宅音便
電話番号 0120-360-760
営業時間 月~金:10:00~18:00 土・日:10:00~17:00
所在地 兵庫県神戸市中央区東川崎町7-1-5