チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーといった高速で強烈なアドリブを披露するビバップの時代が過ぎた50年代、ジャズは見事なアンサンブルを主としたエレガントな西のウエストコースト・ジャズと、プレイヤーのアドリブプレイを大きな聴き所とした東のハードバップのふたつに分かれて発展しました。ニューヨーク生まれのソニー・ロリンズは、ハードバップ全盛期の花形プレイヤーとして頭角を現したテナー・サクソフォニストです。
楽器の大きさからして、テナー・サックスは高速で突き抜けるビバップの演奏には不向きだったと思うのですが、たしかにコールマン・ホーキンスやデクスター・ゴードンといったテナー奏者の演奏は、ビバップが革新したジャズ・アドリブに対応しきれているようには聞こえず、スウィング時代とモダン期の中間ぐらいの演奏に感じます。そんなテナー・サックスのモダン化は、アルト・サックスやトランペットより少し遅れ、ソニー・ロリンズとジョン・コルトレーンによってなされたように感じます。
今回は、そんなソニー・ロリンズの名アルバムレコードの中から、高額買取されるかもしれないレコードを紹介させていただこうと思います!
■Saxophone Colossus (Prestidge, 1957)
通称「サキコロ」、音楽好きならジャズをあまり聴かない方でもこのジャケットは知っているのではないかというほどに有名な一枚です。これをソニー・ロリンズの代表作にあげる人もいます。
このアルバムは、ロリンズ以外にあまりコーラスを渡しませんし、曲想も演奏もリラックスしたものがほとんどです。叩かせたら凄い手数のドラムのマックス・ローチも、このリラックスしたムードに合わせてか、シンプルなリズムキープに徹しています。このアルバムの印象が、アドリブの可能性の探求者で攻撃的な即興演奏へと進んでいったジョン・コルトレーンと対照的なロリンズのイメージそのものと感じます。
ロリンズどころか、ハードバップの大名盤レコードとしても知られている一枚なので、発売から半世紀以上たった今でも人気が落ちる事のないアルバムです。オリジナルのUS盤レコードとなれば高値がつく事は言うまでもありませんが、それ以外でも常に一定以上のレコード査定が見込める1枚です。
■Dizzy Gillespie, Sonny Stitt, Sonny Rollins / Sonny Side Up (Verve, 1957)
19歳でプロ入りしたロリンズは、マックス・ローチやマイルス・デイビスといったプレイヤーに重用される事で頭角をあらわし、ついにはチャーリー・パーカーやバド・パウエルといったビバップの花形プレイヤーとセッションを行うまでになりました。このアルバムは、ロリンズがチャーリー・パーカーと並ぶビバップの代表的ジャズマンであるディジー・ガレスピーと共演を果たしたアルバムです。
ロリンズは、自分のリーダー作では大らかで歌うような演奏の印象が強いですが、サイドマンとして雇われると熱く激しい演奏を披露することがあり、このアルバムでのロリンズの演奏は烈火のごとき勢いです。ロリンズ以前のテナー奏者が果たせなかった高速でのセカンダリー・ドミナントでのチェンジを行うなど、ロリンズによってテナー・サックスがモダンジャズの複雑なプログレッションに対応できるようになったとも言えそうです。これはガレスピーが中心となったアルバムですが、このレコードこそ最もアグレッシブなロリンズの演奏を聴く事の出来る1枚と思います。
このアルバム、CDでは入手が容易なのですが、レコードとなると途端に日本での出回り数が減って、いざ探してみると意外に入手しにくい1枚です。もしお持ちであれば、意外な高値がつくかもしれませんね。
■Freedom Suite (Riverside, 1958)
1956年から58年の3年間に発表されたソニー・ロリンズのリーダー・アルバムは軽く10タイトルを超えます。レーベルも、プレスティッジ、ブルーノート、リバーサイドと、ジャズの名門レーベルがこぞってロリンズのレコードをリリースしていきました。それだけロリンズのレコードが飛ぶように売れていた時期なのでしょうが、そんなペースで練り上げられた音楽を作り続けられるはずもなく、その多くはソロを回すだけのセッションが多いです。そんな中、ロリンズが組曲を作って発表した意欲作がこれです。
ロリンズの変化は組曲を作った事だけではありません。ニュージャズ的なテーマを持ったものがあったり、B面ではこれまでのロリンズのリーダー作ではあまり聴かれる事のなかったアグレッシヴなソロが展開されたりします。
56~58年という全盛期ロリンズのレコードは、人気作が多いです。しかし内容が似ているためか、そのすべてを手元に残しておく人は多くはないのではないでしょうか。実際、ロリンズも思う所があったのか、50年代末で一度ジャズシーンから姿を消しました。そんな頃のロリンズ最大のアーティスティックな作品がこのアルバムです。
ハードバップを代表するテナーマンのアルバムは、ハードバップ全盛の50年代に人気が集まる
ロリンズは、60年代に入っての復帰作『The Bridge』がジム・ホールを含んだ見事なアンサンブル作であったりと、この後も長く活躍していく事になります。しかしやはり最盛期は56年から58年あたりで、人気もいまだにこの時代が一番のようです。大名盤の「サキコロ」などは世界各国で発売されたバージョンだけで140を超える状況なので、もし手放す際は、価値をきちんと判別できるジャズ専門のレコード査定業者に出してみてはいかがでしょうか。
↓↓↓↓↓ソニーロリンズ、ハードバップのLP買取におすすめレコード店はこちら↓↓↓↓↓
【1位】音機館レコード&オーディオ
ジャズ&ロックのレア盤・廃盤品の買取にとても強く高評価! ※クラシック(はCD,DVD,カセットのみ)の取り扱いだが買取価格は高い。
業界経験豊かなスタッフがレコード・CDを査定してくれます。また、即日出張、その場で現金払いなど、査定から支払いスピードの早さ、サービス面も充実しています。オーディオの買取や、音楽本、バンドTシャツやコンサートグッズの買取などは邦楽・洋楽問わず音楽に関するものはすべて買い取ってくれます。とても便利な店。出張は、現状のままで品物の箱詰めなどはすべてスタッフがやってくれるので楽でした。
総合評価 | (4.8) |
買取価格 | (5.0) |
スピード | (5.0) |
サービス充実度 | (4.5) |
■買取情報
出張買取 | LPまたはCD100枚以上から(レア盤は10枚からでも可?) |
宅配買取 | ○(但し事前の連絡が必要) |
店頭買取 | オーディオのみ可(但し事前の連絡が必要) |
買取ジャンル | ジャズ、クラシック、ロック、アニメ、特撮ヒーロー系、各ジャンル専門スタッフが常駐(ヘヴィメタル、ハードコアパンクの知識豊富なスタッフも在籍している) |
買取品目 | レコード、CD、DVD、カセットテープ、オーディオ、音楽書籍&記念品etc |
出張地域 | 大阪/兵庫/京都/滋賀/和歌山/奈良/三重/香川/徳島/愛媛/高知/鳥取/岡山/一部広島/一部島根/福井/石川 |
■店舗情報
店名 | 音機館レコード&オーディオ |
電話番号 | 06-6447-6959 |
営業時間 | 12:00-21:00 |
所在地 | 大阪府大阪市西区 京町堀2-13-1 ギャラリー京町堀ビル611 |
【2位】ディスクユニオン大阪クラシック館
東京に本部を構えるディスクユニオンの大阪店。言わずと知れたレコード買取大手!
全国にチェーン展開する大手レコード買取・販売店。まさにレコード界のブックオフ的存在。スタッフのレコード知識も豊富でしっかりと査定してくれます。サービス面も問題ありません。但し査定に10日間ほどかかりました。クラシックのレコード買取に強かったです。
総合評価 | (4.3) |
買取価格 | (5.0) |
スピード | (3.0) |
サービス充実度 | (5.0) |
■買取情報
出張買取 | CDなら500枚、LPなら1,000枚が目安 |
宅配買取 | ○ |
店頭買取 | ○ |
買取ジャンル | ジャズ、クラシック、ロック、各ジャンル専門スタッフが常駐 |
買取品目 | レコード、CD、DVD、音楽書籍etc |
出張地域 | 関西全域、関東全域、他地域は要相談 |
■店舗情報
店名 | ディスクユニオン大阪クラシック館 |
電話番号 | 0120-946-351(携帯電話からは 06-6809-3281) |
営業時間 | 11:00~21:00(日・祝20:00) |
所在地 | 大阪府大阪市北区堂山町15-17 ACTⅢ 1F |
【3位】宅音便
あらゆる音楽・映像メディアを買取しています!
ジャズやクラシック~演歌・歌謡曲までオールジャンルで買い取ってくれるのがうれしい。従来になかったレコード屋さんで、ヤフオクに特化しており、売り切り・安売り均一価格スタート販売スタイル。スタッフの知識はあると思われるが、買取価格はあまり高くはないと感じました。但し、他店で買い取ってもらえなかったものなども買取可能なこともあると思われる。歌謡曲やクラシックレコードの買い取りに強い。
総合評価 | (4.3) |
買取価格 | (4.0) |
スピード | (4.5) |
サービス充実度 | (4.4) |
■買取情報
出張買取 | ○ |
宅配買取 | ○ |
店頭買取 | ○ |
買取ジャンル | オールジャンル |
買取品目 | レコード、レーザーディスク、CD、DVD、カセット、オーディオ、映像機材etc、スタッフは多そうだが各ジャンルの専門スタッフがいるかは不明。 |
出張地域 | 兵庫/大阪/京都 |
■店舗情報
店名 | 宅音便 |
電話番号 | 0120-360-760 |
営業時間 | 月~金:10:00~18:00 土・日:10:00~17:00 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区東川崎町7-1-5 |